この本は、そこそこ売れたいるようですが、大多数の人は単なる一時期の話題として、まぁ言ってみれば「13星座占い」などと同レベルで読んでいるのでしょう。何となくおもしろいな、と。
他方、リップスらの論文まで読む人は少数でしょうし、そこまで行く人は、ドロズニンの論理が滅茶苦茶なのはもちろん、リップスらの論証にも重大な欠陥があることに気づく人がほとんどだと思います。 要するに、この本の内容を「信じ込んでしまう」人の比率はあまり高くなく、トンデモ本の影響としてはそれほど心配するほどのことはない、と思われます。
とはいえ、リップスらの論文に「帰依」してしまった人も実際にパソコン通信で見ましたし、きちんとした批判のページもないようなので、ごく簡単に『聖書の暗号』とリップスらの論文の問題点について触れてみます。